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全学教育推進機構教員紹介

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教員紹介

准教授

西舘 崇

NISHITATE Takashi

Profile

国際コース准教授。東京大学大学院新領域創成科学研究科国際協力学専攻博士課程修了。博士(国際協力学)。外務省広報文化交流部研究調査員、公益財団法人日本国際フォーラム主任研究員を経て、2016年4月に共愛学園前橋国際大学に着任。2019年4月より現職。主要業績に『群馬で学ぶ多文化共生』(共著、上毛新聞社、2019年)、『国際政治の数理・計量分析入門』(分担執筆、東京大学出版会、2012年)など。

学生へメッセージ

大学の授業はどれも魅力的ですが、僕が担当している科目の中で特におすすめしたいのは「海外フィールドワーク(FW)・フィリピン」です。「海外FW」は、履修学生が担当教員と共に年間を通して行う、実体験重視型の授業です。現在はフィリピンの他、韓国、台湾、ハワイ、イタリア、マレーシアへのFWが開講されています。

ではなぜフィリピンでのFWなのでしょうか。理由は三つあります。ひとつは、フィリピン社会が「現代国際社会の縮図」とでも言えるほどに、実に多様な側面を持ち合わせているからです。例えばフィリピンでは、急速に発達・発展する都市の様子と、その陰に潜む貧富の格差や開発に関する問題を、同時に感じることが出来ます。

ふたつ目の理由は、私たちとフィリピンの‘つながり’です。フィリピンは「第二のヒロシマ・ナガサキ」と言われるほど、戦争や紛争の絶えない歴史を持っています。日本の占領時代も経験しましたよね。現在に目を転じると、私たちの身近な地域でも、多くのフィリピン人が私たちと一緒に生活したり、働いたりしていることに気付きます。

最後に、僕自身のフィリピンに対する特別な想いです。約20年前、一人の学生としてフィリピンを訪れた僕は、教科書の中の世界とまるで違う‘生きた現実’に衝撃に受けました。「貧困問題を解決する」とやる気に燃えていた僕は、‘生きた現実’に対して何も出来ないことに気付きました。現地の人には、自分が何者かについてしっかりと語ることもできず、信用もしてもらえなかったかもしれません。

フィリピンというフィールドで共に学びながら、私たち自身の生き方を見直しつつ、この群馬で、さらにはフィリピンで何ができるのか、考え続けたいと思います。

研究内容について

専門は国際関係論、国際協力学ですが、学問の世界に足を踏み入れたそもそもの問題意識はより広く、漠然としたものでした。それは「協力っていったい何だろう」という疑問です。

「協力」という言葉は誰でも知っていますよね。でも、これを具体的かつ厳密に考えていくとどうでしょう。様々な疑問が湧いてきます。例えば、協力と一言でいっても、そこには人と人、人と社会、社会と社会、国と国などいろいろなアクターが関係していますよね。では、このそれぞれの場合で、協力が実現するためには何が必要でしょうか? 協力と対立を分かつものとは何でしょうか? そもそも何をもって「協力」とするのかも難しいですよね。

学部・大学院時代には主に、国と国との協力について考えてきました。研究テーマは、日本と韓国、米国の3カ国による安全保障分野での協力の条件です。先行研究では「利益」や「力」の重要性が指摘されています。けれども僕は、この3カ国はときに恋愛関係のような状態にあるのではないかと考え、「感情」や「過去へのこだわり」なども協力に影響する、と考えました。

本学では、協力に対する関心を持ち続けながらも、1)学生たちと地域で学び、活動できるテーマは何か、2)協力を手段とするなら、協力の先に何を目指すのか、といった問題意識から、私たちの身近な暮らしと「平和」をキーワードに教育・研究活動を行っています。近年では特に、外国にルーツを持つ人々との共生を扱ってきましたが、学生たちは自分なりに「平和」を定義しながら、地域の様々な課題に目を向けて研究しています。

例えば、西舘ゼミ生のこれまでの卒論テーマ例をみてみると、「ひきこもり高齢化問題に対して地域ができることは何か」「過疎地域における地域活性化に向けたエンパワーメント・アプローチの実践」「群馬県館林市に暮らすロヒンギャ民族を例に難民との共生を考える」などが挙げられます。

皆さんにとって「平和」とは何でしょうか。そしてそれを実現するためには何が必要でしょうか。一緒に考えていきましょう。

担当科目

グローバル市民社会論 / 東南アジア論 / 海外フィールドワーク(フィリピン) / 多文化共生社会 / Global Leadership / 基礎演習 / 課題演習 / グローカル・オナーズ演習 / 卒業研究

研究実績

研究実績はこちらから(researchmap 研究者ページ)