
- 在校生インタビュー
- 英語コース 4年アジズ・アフメッド(前橋西高校出身)、鹿子島 杏介(樹徳高校出身)
合同会社 NowNever.で、コロナのリアルを伝えたい
2021.04.28

コロナ禍のリアルな声を届ける 「アフターコロナ企画」
「コロナに関する様々な情報がニュースで取り上げられているけど、実際に影響を受けている人たちの声ってあんまり聞こえてこないな」と感じたことがきっかけでした。僕らも動画編集をするようになって初めて、限られた尺の中でより多くの人の興味を引くように編集することを知りました。その時に感じたのが「リアルってなんだろう?」ということです。僕たちはメディアで取り上げられていない生の声が聞きたいし、伝えたいと思いました 。
そこで緊急事態宣言が明けた5月頃に草津観光協会の専務理事にコンタクトを取って僕たちの思いを伝えたところ「いいじゃん!」と賛同していただき、動き出したのが「アフターコロナ企画」です。キーワードは「心は密に」。草津の人たちの協力を得ながら、草津の現状を伝えるドキュメンタリー番組を作りました。草津観光協会の専務理事へのインタビューを皮切りに、飲食店、花屋、スーパー、旅館、スキー場など、たくさんの人を数珠繋ぎで紹介してもらい、最終回では草津出身の群馬県議会議長にも登場していただきました。
ウィズコロナ時代にみつけた将来を切り開く新しい働き方
僕たちがどうしてこうした活動ができたかというと、コロナの影響で授業がオンラインだったから。パソコンさえあれば、どこにいても講義が受けられたので、草津での取材と学業を両立させながら3年生の前期を過ごしてきました。
もともと2年生の時に参加した「FINDGUNMAコンテスト」で特別賞を取った時から「このまま映像を続けたい」と将来を見据えて考えるようになっていたので、「アフターコロナ企画」をはじめさまざまな活動に取り組みながら3年生の1年間は起業後のための足固めをしてきました。
そして3月8日には念願の「合同会社NowNever.」が法人登記されました。4年生の1年間は学業と並行して会社を運営し、卒業後につなげていくのが目標です。また、僕たちがこうして活動の場を広げることで、ほかの学生たちにも「将来の選択肢は就職以外の道もある」ということを証明できたら嬉しいですね。今後は、映像、イベントの企画・演出、グラフィックデザイン、教育・研修(企業向け)の4つを軸に事業を展開していく予定です。
多様性のあるNowNever. スローガンは「Be Crazy, More Clever」
自分たちが納得しないまま納品するのは嫌だから、凝って作りこんだ部分を気づかれなかったとしても、クリエイターとして心ゆくまで無駄を楽しむことにしています。だけど、事業として成立させるためには効率も上げなければならない。だからこそNowNever.では、多様性を最大限まで生かしています。現在中心となって動いているメンバーが4人いて、その誰もが国籍も違えば得意分野もさまざま。僕ら2人は映像制作をしますが、ほかのメンバーには、経理やブランディングに強い子や、グラフィックデザインが得意な子がいます。多様性のなかで「心ゆくまで無駄を楽しみ、極限まで無駄を省く」。それが僕たちの掲げるスローガンです。
「今を大事にしたい」という思いとリンクした「NowNever.の曲」
思いついたらその時にやってみることが大事。夕方にしよう、明日にしよう、と先延ばしにしていたら、その瞬間=Nowは二度と巡ってこないかもしれないから、一つひとつの瞬間を大切にしよう。「NowNever.」という社名には、そんな思いが込められています。
また、この言葉に至るまでには、ちゃんとしたストーリーもあります。僕たち、名前のために1か月間くらい悩んでいたんですけどなかなか決まらなくて。ある時、友人の一人がドイツへ旅立つことになり、その子が気に入っていたレコードとプレーヤーを「ドイツには持っていけないから」と譲ってくれたんです。
で、僕らは普段から前橋にあるシェアオフィスの「comm」を作業スペースとして使わせてもらっているのですが、その日も「comm」にレコードを持ち込んで「TheChainsmokers」をBGMに流しながら名前を考えていました。だけどやっぱり何も決まらず「このアルバムを聞き終えたら今日は帰ろう」と帰り支度をしていた時に、最後の曲の「LastDayAlive」で“Nownever”という言葉が一瞬聞こえたんです。「今を大事にしよう」という意味で歌われていたその言葉に「これだ!」と思いました。だからこの曲は僕たちにとって運命の曲。「NowNever.の曲」と呼んでいます。