地域児童教育専攻児童教育コース(小学校教員養成課程)では、11月22日に本年度第2回目の教育講演会を開催いたしました。講師は、前橋市立笂井(うつぼい)小学校校長の奥山隆先生でした。
本学は、前橋市・前橋市教育委員会並びに笂井小学校と2008年に地域連携覚書を交わしました。その連携事業の大きな取り組みの1つが「学校フィールド学習」です。同学習は、本学の教職課程を履修している2・3年生(主に、児童教育コース)が、笂井小学校において1週間実習させていただくものです。およそ1年間、毎週異なった学生(原則2名ずつ)が笂井小学校に赴き、小学校現場の生の姿を学ぶことで、次のステップである教育実習に繋げるプログラムが「学校フィールド学習」ともいえます。
次に、奥山先生の講演内容について、少しだけご紹介いたします。冒頭では、先日、笂井小学校で行われたPTAセミナー「UTSUBOI SHOW TIME」についてお話しされました。児童や先生たちが笑顔いっぱいでステージを歩く姿が印象的でした。次に、奥山先生にとっての教職の魅力について、お話しされました。その中で、児童を理解するには、その子の3世代前までさかのぼることが時には求められるとのことでした。また、本学の学生が「学校フィールド学習」に臨むうえでの心構えや学生時代の過ごし方などについても、ご自身の経験を交えながらお話ししてくださいました。さらに、「教師の人間的な魅力」を伝えるには、次の5つが大事だとお話しされました。①子供の存在を尊重する②自分から子供に話しかける③子供が話しかけやすい雰囲気を意識してつくる④プラス思考のフィードバックをする⑤ユーモアと遊び心をもつ。
最後に、Clark E. Moustakas 氏の「3種類の子供との関係」について、ご紹介してくださいました。それは、①Being-in (子供の世界に入る、分かろうとする)②Being-for(ためになることをする。味方になる)③Being-with(共に生きる)です。奥山先生は、特別支援学校、小学校、中学校並びに教育委員会等で勤務された経験があり、途中、学校カウンセラーの資格等を取得され、現在も早稲田大学で学んでいるとのことです。教師は生涯学び続ける姿勢を持つことが何よりも大事だということを実感しました。