メンバーインタヴュー第7回は、国際社会学部長である、大森先生にお話を伺いました。

iPodが育む共愛アイデンティティ

学生A   それではインタヴューはじめさせていただきますね。私は、心理人間文化コースの中村です。

学生B  

心理人間文化コースの星野と申します。

大森先生 学部長の大森です。今日はありがとう。

学生A  

こちらこそよろしくお願いいたします。それでは早速なのですが、iPod導入のきっかけについて、教えていただけますか?

大森先生   だいたい他の先生が既におっしゃっている通り、学生数が増えていることで、本学ではPC教室の不足という問題がおこってきました。私は学部長という立場で、様々な提案を頂くのですけど、最初に小柏先生たちから学生全員にiPodを配ろうかという案があるんだけども、という提案をもらった時に、一体それはなんだ、と(笑)

学生A・B   なんだ、と(笑)

大森先生   話を聞いていくうちにたぶん、iPodを導入すればそれはそれとして一定の効果があるのだろうということは理解できたんですけど、議論のスタートがPC教室をどうするかという議論だったので、おそらく学外を含め多くの方々から、もっとコンピューターを増やせばいいじゃないかという御指摘をいただくだろうと思ったんですよ。様々な方々といろいろと検討してみたところ、議論の中でユビキタス化ということがポイントなんだということがわかってきました。PC教室をいくら増やしたところで、PC教室に行かない限り、ネットワークにもつながらないし、友達、先生、世界に繋がるという環境は得られない。しかしユビキタス化することによって、どこでもLANに繋がり、物理的な制限が無くなる、と。そして、キャンパスをユビキタス化して、どこにいても使えるツールということを考えた時に、PSPとか、DSであったり、ネットブックであったり、一番ぴったりだったのがiPod touchであったわけです。それと単純に、1000人が持ってたら楽しいだろうなって(笑)

学生A   確かに1000台のiPod touchがこのキャンパスの中にある、というのは考えてみるとすごいことですよね。

大森先生   そうでしょ。さらに、このプロジェクトを実現することによって、この大学に来て、この大学だからっていうアイデンティティみたいなものを、学びの中でもそうだし、キャンパスライフの中でもそうだし、学生のみんなに持ってもらって卒業していってもらいたいなって。このユビキタスキャンパス・プロジェクトっていうのは、まさにこの共愛学園前橋国際大学に来なければ参画できないプロジェクトで、全国でも全学生、全教職員がユビキタス環境にある大学というのは本学しか無いわけだから、そういう意味でもこの大学だからこそみんなと一緒に参画できるプロジェクトなんだっていう、そのことの面白さをみんなと感じたいなと思いました。

学生A   そうですね。今回のプロジェクトがはじまって、大学に来るのが楽しくなった、という学生の言葉も聞くようになりましたね。

大森先生   私としては、共愛学園前橋国際大学のみんながiPodを媒介にして、私たちはこの大学の学生なんだというアイデンティティの形成や、一体感が得られるんじゃないかなって考えているんです。そんなこともあって、このプロジェクトに期待しました。

学生A   一体感というのは、とても素敵な言葉だなと思います。

大森先生   やっぱりこの小さな大学だからこそできることを大切にしていきたいですよね。

学生B   本当にそうですね。



iPodで大学と社会が、学生と教職員がもっと近づく

学生A   では、導入から3カ月ほどたって、学生たちも慣れてきたように思えますが、このプロジェクトの導入によってどんな変化が起こっているとお感じなっていますか?

 
大森先生   学部長としては、学内の反応ももちろんですが、学外からの様々な反響の窓口になることがあって、その反響の大きさを感じています。新聞、テレビ、ラジオ、本当に様々な媒体から問い合わせをいただきますね。同時に、他の教育機関の方々からもぜひ話を聞きたいというお話をいただいたり、地域の中でも様々な場面で、共愛は面白いプロジェクトをやっていますねというお話をいただいたり、そういう意味では学内での様々な効果と同時に、学外への本学の発信力もこのプロジェクトで高まったのかなと思います。単に大学が有名になればいいという話ではないんです。教職員もみんなも、この大学にいれて良かったと思える一つの材料にはなってくれるかなという意味で、いい取組をしている大学という評価を社会からいただけるというのは嬉しいことですよね。

学生A   そうですね。学内のことでも、元々教員と学生の距離が近い大学ですが、このiPodの導入によって、またさらに近づいたなぁと感じています。

大森先生   そう感じてくれるとすごく嬉しいですね。一般的にITツールを教育に導入すると言うと、顔の見えない教育になるんじゃないかというご批判をいただくこともあるんです。でも、もしそうだとしたら、私はこのプロジェクトの意味がないと思うんです。だって、それじゃうちの大学らしくない。そうではなくて、学生と教員との間にこのiPodがあることによって、お互いの距離がさらに縮まる。そういう風にこれを使っていかなければいけないんだろうなって思っています。


ラーニングポートフォリオへの期待

学生B   そのために、現在何かお考えになっていることはありますか?

大森先生  

今年度から、本学では高等教育研究センターという組織を設置したんです。センターでの研究の一つとして現在行っているのが、ラーニングポートフォリオと呼ばれる学習システムの研究です。これは、学生のみんながこれまで勉強してきたこと、これまで活動してきたこと、そういうことをトータルして、みんながどんな力が付いてきたのかを確認できるようなシステムです。

学生A   ラーニングポートフォリオですか。

大森先生   そう、このラーニングポートフォリオシステムが実現できれば、キャンパスの様々な場面で、進路の相談をしようとか、履修の相談をしようとか、そういった場面で「ポートフォリオを見てみようか」なんていうことができるようになるんですね。つまり、教員と学生のより密な関係が、本学のユビキタスキャンパスになることでさらに深められていく。



環境にも優しいユビキタスキャンパス

大森先生   さらに、iPadも順次導入していきますから、大学のペーパーレス化が一気に進むと思うんです。先生たちの会議でも、現在のこの地球環境のことを考えると、それから、情報の保護という観点からも、なるべく紙媒体の資料を削減していくとよいでしょう?iPod, iPadを全員が持つっていうことは、そういうことがますます進み、環境にも優しいし、情報の保護の点からも、そして大学運営の迅速化においてもすごく期待できるってことなんですよ。私ももうすでに手放せないですもんね。

 
学生A   私も授業中、ちょっとわからないことがあったらすぐに調べたり、インターネットが常に使えるというのは本当に勉強にとっても便利ですよね。
大森先生   大学につくと、ポーンってiPodがメールを受信した音がして、学部長室でパソコンを立ち上げている間に、iPodでメールチェックをしたり、会議をしていても、次の会議はいつにするかもすぐにスケジュールが確認できるし、大学の業務においてもすごく役立っていますね。

学生たちに向けて

学生A   最後にですが、学生に向けてコメントをいただけますか?

大森先生   そうだね、今回のプロジェクトは、この共愛学園前橋国際大学だからこそできた取り組だと思います。つまりみんなと一緒だからできたプロジェクトなんですね。さっき「参画」っていうことばを使いました。

ただそこにいるという参加ではなく、一緒に作り上げていくのが参画です。この大学は、いろんなところで学生のみんなも、教職員も「参画」していますよね。このプロジェクトにもみんなが参画して、もっともっと飛躍させてほしいし、みんなが共通のツールでつながりながら共愛アイデンティティを今まで以上に育んでくれたらとっても嬉しいなと思います。

学生A・B 今日は、お忙しい中お時間を作っていただいて、本当にありがとうございました。先生のお話を聞いて、この大学がもっと好きになりました。

大森先生 これから、一緒にもっと楽しい大学を作っていきましょうね。




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